Watched on 2007/07/06
ギルバート・グレープ / What's Eating Gilbert Grape?
みっちゃんの選出作品 Mi-chan's selection
Warning: Plot and/or ending details might follow.
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
14年前に観たときよりも、介護の問題、田舎で暮らしていくということ、そういった事柄を見つめたり、自分になりに考えたりしながら、この映画を観ることが出来たように思います。私もちっとは大人になったのでしょうか!?
そして、この映画で心地よかったのは「時間の流れかた」。
物語の舞台は、アメリカの田舎町ですが、そこでの時間の流れを一緒に感じているような、ゆったりとした気持ちで観て居られました。
ア−ニー役のディカプリオの演技力とジョニー・デップの色気が、いい相乗効果があるように思えます。あと、最初にお母さんが「私の太陽はどこ!」と探していたときに、ア−ニーが登場した場面に、グッときました。
内藤 道子

ジョニー・デップ
『ギルバート・グレイプ』、僕は観たことがなかったので、新鮮で、やっぱりいい映画でした。この映画でディカプリオが凄い演技をしていたとの噂は聞いていましたが、噂以上でした。あれから数年で『タイタニック』『ディパーテッド』の演技に至るとは、世界は本当に凄いです。
でも少し残念なのは、ディカプリオのその演技に注目しすぎてしまって、映画そのものに集中できんかった感は...。
日本ではこういう映画は絶対に当たらない。何か妙に説教臭いし、役者の演技も...、それにすぐ騒ぎ出す妙な連中もいるし、そういう中で日本でも多くがこの作品を名作としてあげているのは、決してキャストの魅力だけではなく、この作品に真実があるからだと思います。
観れてよかった。
でもフィルムクラブで観る映画は誰かが必ず壊れていて、なんでだろう...。
江良 至
この映画を観るのは、多分4回目です。
最後に観たのは、「グルメDEシネマ」という料理本のコラムを書いた時だと思うので、7年ぶりくらいになるのでしょう。改めて、素晴らしい映画だと痛感です。年と共に、この映画から感じることがより深く、リアルになってきました。
奇麗事のように感じていたことが、全然そうじゃなかったことに気付かされたり、色んな発見もあり、有意義な時間だったと思います。
私の好きなシーン、ギルバートが遠くから自分の家を眺めて、「遠くから見ると、小さく見えるんだな・・・住んでいる人間は、あんなに大きいのに・・・」と、呟くところ、ここはやっぱり、何度見ても胸を掴まれる、ステキなシーンでした。
好きな映画を繰り返し観ることは、とても勉強になるし、大切なことだなと思います。その時々によって、感じ方が全然違うものですね。
それにしても・・・ジョニー・デップもレオナルドも、ジュリエット・ルイスもとても若い! 多分、私たちは世代が同じですから、お互いに年を取ったわねーと、思わず目を細めてしまいました。
こういう映画を、日本でも作れるようになりたいです。
藤平 久子
What's Eating Gilbert Grape' is one of those quiet films which lingers through the strength of its performances and the committment to its story. It is quiet, outsider Americana. Of course, the casting of DiCaprio and Depp keep it in distribution and in mind but that's no bad thing as both give excellent performances: Johnny Depp as usual, and Leonardo DiCaprio with such complete conviction that there's no chink of falsehood in his superb performance as a mentally disabled boy.
He stands out, but, in fact, all the performances are really good, including the first performance by non-professional Darlene Cates as the obese, homebound mother - a kind of gravitational weight around whom the story revolves.
Her morbid obesity and fear of going out and DiCaprio's character's helpless dependence on the family - and on Gilbert (Depp) in particular - could have given the film a harder centre, but with all the capable hands structuring the movie it's not really any the worse for its slightly soft centre. That softness includes a gentler approach to the prejudices that the mother encounters while, just perhaps, real small-town (or any town, really) mentality could have been harsher, and the final "you can be anything/anywhere you want to be " message separates this film from other quiet, small-town America stories which are further 'outside' or idiosyncratic like, say, the excellent 'Lawn Dogs' or 'Static'. Personally, I feel the edge to films like those gives them an edge over this one.
If 'Gilbert Grape' errs a little on the side of safety, nevertheless this film has chosen to be gentle - like its central character Gilbert - and there's something to be said for that. Not least because director Lasse Hallstrom guides it well with a clear-eyed, observational style (even if, by the end, you, the viewer, might be teary-eyed).
- Andrew

"She was beautiful": the photograph used in
the film of the mother when younger
was a photograph of the actress playing her
だいぶ昔に見た事ありましたが、自称映画好きを宣言し始めた後には見ていなかったこの作品。前見た時より全然印象が違いましたね。
最初の泣けるポイントは、ジョニーデップ演じるギルバートが貯水タンクの塔に登ってしまったアーニーを下ろす事に成功した後、回りの子供達がアーニーを茶化しに来た時に、ギルバートがその子をぶって追い払った時。こんな小さなシーンに兄の弟を思う愛情が尋常でない事が手にとるように分かる。なんかよく分からないんだけど、パーフェクトワールド(1993)を思い出した。あ、この映画も1993年の作品ですね。
街から逃げようとするシーン。あれもきゅんと来ちゃうね。結局出なかったけど、出たところで何も解決しない、今いるところで変われなきゃどこ行っても変わりはしない。そんな我に帰るシーン。人のせい、街のせい、他のモノのせいにしたところで、自分からは逃げられないって事と葛藤するギルバート。素敵です。
お母さんの過去。悲しすぎます。人は例えば悲しすぎる事があった時とかにポッカリとこころに大きな穴が空いてしまいます。それを埋めようとして失敗してしまうと、こころのバランスを崩してしまうと聞いた事があります。大きくなってしまったお母さんが意を決して警察へ出向き、アーニーを取り戻しに行くシーン。警察から出て来た時の大勢の人たちの目。なにもそんなに思いつめなくてもいいのにって僕は思ってしまいましたが、そこがまた悲しいところ。人はちっちゃな事で悩む。いや、ちっちゃな事は人によってちっちゃくはないし。悩みなんてちっぽけなようで、でっかいようで、これがくせもの。人にとっては小さいようで、みんなそんな悩みを抱えてるんだよね。

大きな家
大きな家が、遠くから見たら小さいんだって気付くシーンもぐっと来ますね。中の人は大きいのにって。これも色んな意味にとれて深いです。小さな人なんていないんです。
そして登場するベッキーという存在。なんだか世の中におけるアーティストのポジションな感じがしまいした。世間のフツウ。常識にとらわれない存在。それでいて一番まとも。その街の夕日の美しさに気付いたのも彼女でしたね。彼女の存在があって、世の中の全ての縮図みたいのが、この小さな街に起こるドラマに完結する。もしも地球が100人の村だったらみたいな人間模様凝縮ドラマ。そんな感じがしました。みんな違ってみんないい。金子みすずです。
ちなみに原題はWhat's Eating Gilbert Grapeで、ギリバートは何を食って出来上がっているのかみたいなタイトル。きっとぶどうを食っているのか?みたいな洒落も含んでいるようだ。
うるしどひろし


