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1993年(France)

監督 パトリス・ルコント
脚本 パトリック・ドヴォルフ、パトリス・ルコント
音楽 アンジェリーク・ナション、ジャン・クロード・ナション
撮影 エドゥアルド・セラ
キャスト フィリップ・ノワレ、ティエリー・レルミット、リシャール・ボーランジェ、ミュウ=ミュウ

Director Patrice Leconte
Screenplay Patrick Dewolf
Patrice Leconte
Music Angelique Nachon
Jean-Claude Nachon
Cinematography Eduardo Serra
Cast Philippe Noiret, Richard Bohringer, Thierry Lhermitte, Miou-Miou


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上:男の人三人ロードの旅行前。
The actors: (left to right) Richard Bohringer, Philippe Noiret and Thierry Lhermitte before they head on the road

 

Watched on 2007/09/14

タンゴ / Tango

藤平さんの選出作品 Fujihira-san's selection


Warning: Plot and/or ending details might follow.
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。

 

その昔、この映画を観た後、音楽が耳から離れず、そのままタワレコでサントラを購入したのを覚えています。
パトリス・ルコントにはまりまくったのは、10代後半から20代前半。若い時に観て感銘を受けた映画というものには、常に自分が映画の中に求める欲求、原点というようなものがあるのだと痛感しました。当時はまだまだ経験不足で、空想と妄想だけを頼りに、手探りで人生や恋愛に挑んでいたと思われるのですが、一体、私はこの映画の何に感銘を受けたのか・・・。
それはおそらく、「女性を愛し、崇拝する男性監督の視点」だったと思います。
この映画の中では、三人の中年男性が主軸に物語が進み、女性はそんなに沢山画面には顔をだしません。女性たちのバックグラウンドや心情も、殆ど描かれていません。ルコントの映画って、『仕立て屋の恋』や、『髪結いの亭主』なんかも、この点は同じですね。
でも、三人の男たちの前に居並ぶ女たちは、皆、豊満で、美しく、怪しげで、ずるくて、過激で、切なく、儚い・・・。現実の女を描いているにも関らず、肖像画や神話の中の女性を思わせる、女の私がうっとりするほど、カッコよくて、神秘的です。
私はとにかく、女性がカッコ良く描かれている映画が好きなのです。女性を尊敬してくれる監督の作品に、心が痺れるのです。

タンゴは、男と女が揃わなければ踊れない。
しかも、とびきり粋な男と女の踊るタンゴ、男性の瞳は、まるで聖母を見つめるようにうっとりと、愛する女性を胸に抱いています。
パトリス・ルコントほど女性を崇拝し、女性を愛してくれる監督は、他にはまだ、見当たりません。

藤平 久子

 


 

 

『タンゴ』、面白かったです。男三人のロードムービーとしては見事でした。音楽も心地良かったっし、洒落たフランス映画だった。会話もとても勉強になる。

ただ、不満を言えば、抜群に面白いのは冒頭の十五分。飛行機乗りの彼の登場シーンはそのキャラクターの秀逸さにうなり、かなりその後の物語を期待させた。

奥さんに逃げられた男の最初の二分間も抜群だった。

そこからどんな物語が展開していくか…、とても期待した。それに応えていたかどうかとなると、それはやや期待外れということになるかもしれない。

それほどに冒頭の15分、☆☆☆☆☆です

江良 至

 


 

This is an amusing, light comedy with dark overtones. I watched it missing many a subtlety - grasping the script only through adding together my (limited) French with clues from the Japanese subtitles. So, with that lack of deeper understanding, I should keep my comments simple.

So, just in terms of structure, I enjoyed the broad comedy but, while I most often prefer my comedy with a darker side, the bleak colourings of a particular male view seem to hold too much sway too often (although it all leads toward a redemption at the denouement, of course). It's not the script which is a problem, which is why I feel I can comment, but simply that despite all the female obsession here, the women are backgrounded. It's most definitely deliberate, but it's a choice that for me backfires. In other words, it's not truly a tango - which would involve partners to ignite a flame - and, consequently, less of a dance.

That said, it, contrastingly, also has a particularly French chivalry and an eye for laid-back humour-with-an-edge. It also has an eye for rural scenery, which it sometimes foregrounds and sometimes uses as a backdrop of seeming simplicity against which both the male-female relationships and the road trip of the film's second half unfold. That countryside provides a needed foil for all the swift chatter of the screenplay - without it it would be a film of perhaps too much concentration on words.

It's the kind of film I'd like to like more, although I liked it well enough. Unfortunately, I don't know if I'd have liked it more or less with a greater understanding of the script.

- Andrew

 



いや〜ブラックで爽快で楽しかったです。
「殺す」ということで愛に向き合う。何ともフランスチックじゃありませんか。
二人じゃなきゃ踊れないタンゴ。踊らずに映像で表現するところがオシャレで素敵です。ちゃこちゃんの言う、男性の監督が女性をアドマイヤーして描いているところが好きっていう意味が分かるように思いますね。

しかしながら、この映画は3人の男のロードムーヴィー。
でも、ところどころに登場する女性がどれもとっても美しく、印象的なシーンになってますね。その辺のちらりズムとでも言うのでしょうか、より女性が美しく描かれていたようにも思います。

あんなに人生を謳歌していたヴァンサンが、妻を無くしたあと妙にしょぼくれて
釣りをしていたシーンが印象的でした。また、最後には一人で人生をまた謳歌し始め
た一人タンゴな感じも心地よくも感じました。

うるしどひろし

 


 

まず、小花が咲き乱れる小川がずっと続く、プロローグの映像がとても素敵でした。そこに暮らす人々には、きっと何気ない風景なのでしょうが、花の咲き乱れ方など本当に芸術的で「自然ってすごい!」と、ただただ、うっとりしていました。まるで絵本を見ているようま始まりでしたね〜。そして、「愛しているから殺してしまう」という気持ち、私でもよく分かります。(もちろん、現実にはやりませんが!)恋をすれば、人を愛せば、誰にでも一度は経験のある人間の自然の感情だと思います。

それを、実際のものとして成立させてしまうのが、フランス映画の凄みだと再認識した思いです。観ながら「これが、日本人が演じたら・・・」と、勝手に適当に俳優をあてがって妄想してみましたが「・・・ありえん!日本人が演じたら、ただのおかしい人になって成立しないっ」と思いました。それと、ストーリーとは全く関係ない話ですが、今、フランス語に「つま先」を突っ込んでいる私は、自分がわかる言葉が出てくると「そうなんだ!景色が美しいときもセ・ボンって言うのか!」とか、「70年」は「スワソン・ディス、だけでもいいんだ」とか「そうだった、200は、ドゥ・ソンだった!」などなど、いちいちピクピク反応していました。はい、お勉強になりました!

内藤 道子